教えるのはこの私


徳重 安枝(Yasue Tokushige)

管理栄養士
1971年生まれ

シャープ株式会社に6年間勤務。役員秘書、商品企画部などを経験したが転身を決意し退職。その翌年に共立女子大学へ入学して栄養学を学び、管理栄養士の資格を取得。杉並区学校栄養士、プロスポーツ選手や肥満患者への栄養指導、管理栄養士国家試験講座の講師、フードライターなどを経験し、現在は西荻窪・キュア接骨院で栄養カウンセリングを行う傍ら、お料理教室「Clad-Kitchen」を主宰し、家庭料理を教える。

Information

カルパッチョの塩は強めに

カルパッチョ ( 「Clad-Kitchen」 "おもてなしコース" より )
 

カルパッチョを作るときは、
塩は"少々多いかな"と感じるくらい強めにしておきます。

なぜかと言いますと...
カルパッチョは、一般的にスライスした生の魚やお肉に塩をふったあと
レモン汁をかけます。
これが塩を強めにする理由。
レモン汁の「酸味」には「塩味」を弱めてしまう働きがあるからです。

これを調理科学では「酸」による「塩」の"抑制効果"または"マスキング"といいます。
酸味が塩味をマスクしてしまう(覆ってしまう)というわけですね。


お気づきの方もいらっしゃると思いますが、
塩をたっぷりとふった後お酢に浸して作る「しめサバ」にも同じことが言えるでしょう。

このような「酸」+「塩」の組み合わせは
ピクルスやつけものなどにもあてはまります。
自分で浸けたことがある方ならお分かりだと思いますが、
これらを作るときは、「ちょっと多すぎない??」
と感じるくらい多めに塩を使いますよね。
ピクルスやつけものなどは"乳酸菌"による発酵食品で、
この"乳酸菌"の「酸」の存在とのバランスをとるために
塩をたくさん使うのです。

注意したいのが、
「酸味」が「塩味」を弱めるというのは、
舌が塩味を感じにくくなるということであって
決して塩分が減るわけではないということ。

したがって、漬物を毎日欠かさないという方。
なかでも塩分を控えたい人
高血圧むくみが気になっている方。
自分で感じているよりもたくさんの塩分を摂っている
ということを頭の片隅に置きながら
食べる量に注意したいものですね。