教えるのはこの私


徳重 安枝(Yasue Tokushige)

管理栄養士
1971年生まれ

管理栄養士。杉並区学校栄養士、プロスポーツ選手や肥満患者への栄養指導、管理栄養士国家試験講座の講師、フードライターなどを経験し、現在は「Clad-Kitchen」を主宰。料理教室の講師、執筆、講演などを行う。長女の出産を機に親子向けの食の教室「ベジスタ」を立ち上げた。

Information

減塩するなら...「減らす」より「食べる」?!

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先日、教室に
ある質問が届いたので
今回は減塩についてのお話。

減塩を強いられている、
あるいは
自主的に塩分を控えようとするひとに
食事の塩分の量を減らす方法を
たまに尋ねられることがあります。

一般的な方法は、また別の回で述べるとして...
まずは私がお勧めする方法から。
(腎臓に疾患のある方、その他持病のある方はご注意ください)

減塩したい方、
わざわざいつもより薄味にしなくて大丈夫。
しょっぱいものを我慢しなくて大丈夫。
そんな精神衛生上よくないことをしなくても大丈夫!!

どうすればよいのかといいますと...。
しょっぱいもの、味付けの濃いものを食べるときは、
同時に野菜をた~っぷり食べましょう!!

なぜなら、野菜にはミネラル栄養成分「カリウム」が
豊富に含まれているから。

「カリウム」は体の中の余分な塩分を
体の外に尿といっしょに排泄してくれる働きがあるのです。

減塩、減塩というけれど
「塩分を摂りすぎること」が問題ではなく
摂りすぎた塩分が体のなかに溜まっていることが問題。

だから、しょっぱいもの、濃い味付けを好むひとほど
野菜をたっぷり食べて
体のなかの余分な塩分を
外に出してもらいたいものです。

なんだか「カロリー」と似てますね。
高カロリーのものは敬遠されがちですが、
高カロリーのものを食べることは決して問題ではなく
摂りすぎたカロリーを消費しないことがよろしくない。

どちらにしても、食べたい物を我慢するのは
非常に辛い。
我慢しなくて済むのだから
少々野菜がニガテでも
しっかりと食べるようにしましょう!!


●カリウムを摂るには?
穀物や肉類、乳製品など
たいていの食品にカリウムは含まれるのですが
豊富に含まれているのは野菜やくだもの。

くだものは摂りすぎると、
果糖という糖分が原因で肥満になる恐れがあるので
野菜で摂るほうが断然おすすめ。

カリウムは熱に弱いため
野菜は生で食べるのが効率よく摂るコツなのですが
生野菜というのは一度にたくさん食べるのは結構、大変。
それに、これからの季節、生の野菜は体を冷やすので
とくに女性には気をつけてもらいたいですね。
生野菜にプラスして温野菜も同時にとるとよいでしょう。

くれぐれもドレッシングやマヨネーズのかけすぎにご注意を!!
できれば、野菜には何もかけないで
味のついたほかのおかずと一緒に
食べるといいですね。